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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第十六話

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「恵子さん、ありがとう。泣かないで・・・こんな話を切り出してゴメンなさい」

「ううん、いいのよ。辛いのはあなただったのよね。誰にもいえなくて心にしまっていた事だったのね。いいのよ、もう我慢しなくて。ここに居るみんなはあなたの味方、あなただけが苦しむ事は無いのよ。そうよね?映子さん、典子さん」

二人とも泣いていた。

「ゴメンなさい、もらい泣きしちゃった。しかし酷い男がいるものね。見つけたら仕返ししてやりたいわ」

「典子さん、同じ気持ちですよ。30年近く前の事だけど鮮明に覚えている。あんなに優しい顔の男性が姉を騙すだなんて・・・男の人が解らなくなってしまったの」

「あなたの慎重さ加減はその時の印象からだったのね」

「典子さん、そうなの」

「だったら・・・解るような気がする。私だって同じ経験したらそうなるだろうから」

「わたしもそう、同じだと思うわ」映子も続いた。

「うん、そうね」恵子も頷く。

美紗子はその後姉が自宅に居られなくなって家を出て一人暮らしをしたこと、当時付き合っていた男性と一緒に姉の住まいを訪ねたこと、そして自分が慎重になっていることを姉が気にしていてくれた事などを話した。

このときの彼とは結婚観が違っていたので少しずつ会わなくなり別れてしまった。もちろん深い関係には発展していなかった。