更新日時:2016-05-27 06:44:08
投稿日時:2012-05-27 19:39:38
妻の死
作者: 楡井英夫
カテゴリー :掌編小説・ショートショート
総ページ数:2ページ [完結]
公開設定:公開
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著者の作品紹介
夕方、徹が帰ろうとすると、「一人でいるのが怖い」と言って妻が泣いた。
「一人でいると、ずるずると底なしに落ちていくような恐怖を感じるの」と彼の手を握った。まるで枯れ木のような細い手に、彼は涙を流した。結局、妻が眠るまでずっと付き添った。
その日を境にして、妻の病状は急激に悪くなりあっけなく死んだ。妻と一緒に旅をするという彼の夢は、妻のあっけない死によって、叶わないまま消えてしまった。
「一人でいると、ずるずると底なしに落ちていくような恐怖を感じるの」と彼の手を握った。まるで枯れ木のような細い手に、彼は涙を流した。結局、妻が眠るまでずっと付き添った。
その日を境にして、妻の病状は急激に悪くなりあっけなく死んだ。妻と一緒に旅をするという彼の夢は、妻のあっけない死によって、叶わないまま消えてしまった。