小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

My Godness~俺の女神~Ⅳ

INDEX|8ページ/8ページ|

前のページ
 

 薄青い初冬の空にひとすじ、絵の具を垂らしたようなちぎれ雲が浮かんでいる。
 ふいに空の色がほやけて、悠理は眼をしばたたいた。頬が濡れている。どうやら、知らない間に泣いていたらしい。
 でも、俺には、それが何の涙なのかは判らなかった。
 あの女への罪の意識、それとも哀れみ?
 いや、多分、それは俺自身への哀れみの涙だったかもしれない。
 十一月の寒風が悠理の前髪を揺らし、通り過ぎていく。悠理は意味もなくブランコを揺らしながら、ひっそりと涙を流した。