雪
夜の空気は冷えきっていた。
街には冬の香りが漂い、星一つ見えない空からは、風花のように細かい、非常に細かい雪がちらついていた。
雪はあらゆるものに降りかかり、やがてそれを白銀の塊に変える。道路の端に横たわる車に轢かれて死んだ猫の死体にも、どぶの淀みに浮かぶ古靴にも、裏道のごみ箱からはみ出した残飯にも。
そして、人の心にも。
街には冬の香りが漂い、星一つ見えない空からは、風花のように細かい、非常に細かい雪がちらついていた。
雪はあらゆるものに降りかかり、やがてそれを白銀の塊に変える。道路の端に横たわる車に轢かれて死んだ猫の死体にも、どぶの淀みに浮かぶ古靴にも、裏道のごみ箱からはみ出した残飯にも。
そして、人の心にも。
作品名:雪 作家名:sirius2014