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人間と天使と悪魔と神

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補習とか馬鹿げているよな。
 暗くなっていく中、私はさっきまで勉強させられていた校舎を見上げた。
「まぁ、さっさと帰るか」
 寮の門限時間に間に合うか不思議だけども。
 ちゃんと靴も履けた私は歩き始めたが不意にその足を止めた。
「――なっ!」
 悲鳴を上げなかった。いや、上げられなかっただけかもしれない。
 骨が折れる音、肉が避ける音、それらがこんな艶めかしいとは考えたことはな
 だが、いま私は体験した。
 目の前に生徒が落ちてきた。黒色のネクタイからして、悪魔派の生徒がちょうど目の前に落ちてきた、いや落とされたかもしれない。
「どうして」
呆然と落ちてきた生徒を見ていたが私は弾かれるように屋上を見た。
「……誰もいない」
何かがいる気がした、少女はゆっくりと視線を戻して悪魔派に触れようと手を伸ばそうとした。
「――動くな」
 凛とした声変わりのした男の声に私は手を引っ込めた。そして振り返るとそこにいたのは薄い黄色のネクタイの制服を着た男。
 神に最も近い人間が十数人所属している生徒会の男がそこにいた。