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でんでろ3
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novelistID. 23343
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いつか龍になる日まで

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「どうだった? 朱美、俺たちの初舞台は」
「うーん。面白かったんだけど……」
「……? だけど?」
「なんか、普通の漫才なんだね」
「……どういうこと?」
「いや、せっかく、龍ちゃんは龍なんだからさぁ、もっと龍っぽいこと、するのかと思った」
「あぁ、1人でやってた形態模写みたいなやつとかか?」
「そう、そんな、まぁ、それに限った事じゃなくても良いんだけど、人間には不可能で、龍ちゃんには可能なこと」
「うーん、俺たちも、そこは悩んだんだけど、そういうの入れると、テンポが崩れる上に、あまり面白くなかったんだよね」
「そぉ? お笑いやってる龍なんて、他にいないんだから、希少価値で売った方が良いと思うんだけど」
「まぁ、俺たちなりに、何が面白いか、考えた結果なんだよ」
「ふーん」
「それで、だな。早くも、次の舞台が決まったぞ」
「本当?」
「患者さんの何人かから、町内会の文化祭に来て欲しいって言われたんだよ」
「すごいじゃない!」
「俺たちゃ、やるぜ!」
「あっ、それはそうと……」
朱美は、龍のネクタイをグイッと引っ張って、龍の顔を引き寄せて言った。
「エセ関西弁禁止」