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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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さくら女子高校

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パンツまる見え


親任式が始まった。体育館には600人ほどの女子生徒が椅子に腰かけていた。紺色のセーラー服は山崎惣一にはとても新鮮で美しく見えた。
新任は山崎ともう一人の女性教員であった。山崎は新採用であるが、女性はベテラン教員であった。
女性教員の挨拶が終わり、山崎の挨拶となった。
演題にはさくらが飾られていた。このさくらの事も挨拶の中におりこんでいたのだが、女性教員が話しの中にさくらを入れていた。
マイクの前に顔を近付けると、最前列の生徒のパンツが見えてしまった。
県内で5番以内に入る進学校である。お嬢様学校と聞いていた。たった一人の生徒では有るが山崎はイメージが変わってしまった。
山崎は挨拶の前に、手を叩き、指を二本出し、両手で頭の上に丸を作った。そして、目の前で両方の手を丸めて望遠鏡のようにした。
(ぱん。つ。まる。みえ)
生徒が一斉に笑った。そのざわめきの中で
さくらの花はとても美しいです。人の美しさもその時に見せる態度なのです。
山崎はそれだけを言って挨拶を終えてしまった。
校長室に戻ると、
「あの挨拶は考えものですよ」と教頭から言われた。
山崎はそうなのか女子高生はパンツが見えた所で別に気にする事ではないのかと教頭の言葉から感じた。
あるいは教頭はジェスチャーを理解していないのかもしれないとも思いなおした。
「見せパンがあるのよね」
新任の女性が言った。名前は加藤静子と言った。
校長室には校長を入れて4人だけであった。
「パンツが見えるのは作法として外れていませんか」
「今の娘はお構いなしよ」
「時間的余裕がなくて、服装検査までしなかったのです。山崎先生のご意見はごもっともです。先生には生徒指導に入って頂きましょう」
そんな訳で山崎は生徒から憎まれる生徒指導をする事になった。
作品名:さくら女子高校 作家名:吉葉ひろし