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ありんこ探偵団

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「ところで蟻―ダ、今回の事件はどんなことだい?」
身を乗り出すように 蟻2が尋ねた。
「う、うん。それが…」
蟻−ダは口篭る。触覚を撫でながら、目を閉じた。
「あ、きっと砂糖づけみかんを食べたのは誰か事件?」と蟻5。
「そんなの、事件になんないよ」と蟻2。
「(ぽしょぽしょぽしょ・・・)」
「しっかりしろよ、蟻4。はい良く考えて」と蟻2は仕切る。
「えっと、蟻衛門ジィちゃんの入れ歯が無くなった事件ですか?あれは見つかりました」
蟻3が言えば、蟻2は掌を上向け呆れたポーズ。
「そんなこと、起きてたことさえ知らないよ」と蟻2。
「本当に蟻衛門ジィちゃん困っていたんだよ!好物の角砂糖がかじれないって」と蟻3。
蟻―ダは、みんなの話をじっと聞いているだけだった。
その様子を見た蟻1は、前足を腕組み…脚組みして澄ました表情で言った。
「おそらく、この蟻ーダの様子は、『何もない。困ったぞ』と推測します」
「ううーーん」
「そうですよね?蟻―ダ。長年のデータからそう判断しましたがいかがですか?」
「おっしゃる通り。あははっは。やっぱり凄いな、蟻1は。」
「どういうことだ?蟻―ダ」
「散歩」
「?????」
五匹の「?」が蟻―ダに向けられた。
「だ・か・ら・さ・ん・ぽ・!」

今日の『謎解き』は一番難しかったようだ。

作品名:ありんこ探偵団 作家名:甜茶