小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ありんこ探偵団

INDEX|4ページ/15ページ|

次のページ前のページ
 

こうして、蟻―ダ、蟻4、蟻3、蟻2、蟻1は列を作って歩いていた。
おや?蟻5がまた居ない。
「待ってよー」
蟻4が飛び跳ねそうな震動が地面に伝わり、走ってきたのは蟻5だった。
「遅いぞ」
「蟻―ダ、みんなごめんよ。公園のベンチで人間の子どもが食べていたビスケットの
欠片がボクの前に落ちてきたんだ。どうぞって言われているように」
「それで食べてきたのかい?」と蟻2は笑いながら聞いた。
「だって、貰わないと悪いじゃないか。せっかくくれたのに」
「それは、くれたのじゃなく、零しただけだと思いますよ」
ゆったりした口調で蟻3は答えた。
「さあ、蟻5、私の後に並んで、会議場の木の葉広場へ向かうところですから」
蟻1の後ろに蟻5を呼んだ。
「蟻1、どうして、ボクはいつも一番後ろなんだい?」
「キミが私の前を歩くと、前方が見えないからさ。キミは、見えるだろう…」
「あ、本当だ。蟻1は賢いなー」
「そんなことで褒められても嬉しくないよ。まあちょっとは嬉しいけどね」
列の先頭の蟻―ダが声を上げた。
「あと少しだ。列を乱すなー」
木の葉広場が見えてきた。
作品名:ありんこ探偵団 作家名:甜茶