扉を開けたメール
「勿論よ。穂高さんの歌は優しさが感じられましたよ」
「ありがとう、ともみさん。でも、華奈ちゃん、と呼ばないといけないんですね」
「そうですよ。穂高さんのお孫さんの華奈ちゃんですよ。それは華奈ちゃんの
幸せのためなんです」
「そういうことだな。私の幸せのためでもあるね。よろしくね、華奈ちゃん」
「いつまでも元気でいてね。おじいちゃん」
ともみは穂高に握手を求めた。穂高はかなり嬉しそうにそれに応じた。
「華奈のおかげで十年は寿命が延びそうだ」
穂高の反対側の隣の正子が云った。
「華奈さん。おばあちゃんと仲良くなろうね」
ともみは正子の隣に行った。
「おばあちゃん。お料理教えてくださいね」
「はい、はい。あと、アートフラワーも教え込むからね」
「アートフラワーは、テレビで見て興味があったんです。急に目の前が明るくなったみたいです」
ともみと正子が握手をした。
花山は間島のところへ行った。
「おかげさまでうまく行きそうだ。間島さん、歌えば」
「そうだね。歌うよ」間島はまた素早くリモコンを操作した。