扉を開けたメール
「あと、トイレットペーパーが入ってきます。そして、新しい衣類と歯ブラシが年に二回、
春と秋に入ってきます」
「新しい洋服ですか。楽しみですね!ゴミは横長の孔から出すわけですね」
「お弁当の空き容器と一緒に、袋に入れて出しています」
「こういうと気分を害されるかも知れませんが、ことばのやり取りはないけれども、愛されているという感じはしませんか?」
「そういう感じはありませんよ。でも、生かされているということに、感謝するべきなのかも知れないとは、思うこともあります」
「今はとても辛いでしょうけど、いつかは自由になれるかも知れないという、
希望を持ってください」
「花山さん。ありがとうございます。わたし、今、泣いています。この携帯電話は、神様からのプレゼントですね。花山さんの心の温かさを、凄く感じています」