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一期一会

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「あっ!熱川じゃなくて北川温泉だ。黒根岩風呂。混浴なんですけどね」
「ギャルもいた?」
「実は、そうだったんです」
早川は顔を赤らめた。
さえらが戻って来た。そして、天ざる蕎麦が来た。
国道二百九十九号線を走って秩父市を通過し、更に飯能を通って入間市に入った。国道十六号沿いのスタンドで給油した。ハイオクでも百三十二円だった。長野より二十円近くも安かった。
米軍基地のある福生から混み始めた道で八王子に戻ってきた。八王子バイパスではひどい渋滞に巻き込まれた。
さえらのグループホームに着いたのが午後十時だった。雨は上がりかけていた。雲間に月が覗いている。老婦人がにこやかに出迎えた。三人が車から出た。しのぶは妹に、すももが入っている袋を渡した。
さえらは一個を取り出して早川にそれを手渡した。そのあと早川に握手を求めた。
「大好き」
さえらはそう云いながら泣いた。
作品名:一期一会 作家名:マナーモード