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狂言誘拐

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 キーボードの下の方に「あたりさわりのないことをコメントする。きついことを書くな」
とボールペンで記してあった。サイトの会員の「日記」には、その内容に対してコメントすることができる。そこに配慮に欠けた記述をすると「ミニメール」で抗議されることがあり、こじれると最悪の場合「マイフレンド解除」や「アクセスブロック」ということになる。そういう事態を避けるために中野が書いたものだった。
 サイトのトップページの画面の中から「創作広場」を選び、「創作者のページへ」を選択し、更に「たくちゃんの作品一覧」を表示させた。中野のそのハンドルネームは亜矢子に報らせてあった筈だと思う。
「十九作品も!随分あるのね」
「タイトルを見て、読みたいものを選んでください」
「困ったわね。全部読むには相当の時間が必要だわ。ひとつだけだと勝手に思い込んでいたのよ」
「じゃあ、いずれお暇なときに読んでみてください」
「でも、せっかくだからこの『サイン』というのを読ませていただくわ」
「そうですか。私は徹夜明けなので、少し休ませて頂きます」

                *

 中野が目覚めたとき、亜矢子はまだ小説を読んでいた。
「まだ結末まで読んでないけど、悪くないわね」
「そうですか。ありがとうございます」
 
作品名:狂言誘拐 作家名:マナーモード