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なにサマ?オレ様☆ 司佐さまッ!

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 昭人にそう言われ、司佐は立ち上がり歩きながら、説明のつけ難いコトハへの感情を考える。
 そして、認識した。
「司佐……?」
 昭人の目に、司佐の顔が映る。それは今まで見たこともないくらい、耳まで赤くなった司佐の姿だった。
「ば、ば、馬鹿だろ、おまえ! そんな……」
「いやでも、それだけ真っ赤だし……」
「それは、おまえが変なこと言うから……」
 そう言ったところで、司佐はその場に座り込む。
「司佐!」
「はあー……昭人……うん、俺……コトハのことが好きみたいだ」
 見たこともない可愛らしい司佐に、昭人は嬉しささえ覚える。
「そ、そうか」
「はあ、もうなんだよ。気付かなかったのに……」
「いや、でもいつか気付くよ」
「……なんだろうな、あいつ。不思議なやつだよな。女のくせに、ネも上げず一直線に頑張るし、俺に忠実だし。ほんと、可愛い子犬みたいなやつだよな……」
 昭人は苦笑した。
「意外だな。司佐がそんな人間らしい感情持ってたなんて」
「失礼なやつだな。また怒るぞ」
「ハハハ。ごめん」
「でも、確かにそうだな……女なんて気晴らしの道具だと思ってたけど……コトハのことは、なぜだか大事にしてやりたいって思う。与えた分だけ返してくれるし。これって執着じゃなく、恋だよな……?」
「さあ……でも司佐に必要なのは、そういう人だったのかもしれないね。僕は用心棒だから、女が出来ることはしてやれないし」
 司佐も笑う。
「よし。俺、コトハに告白する」
「え、本当に?」
「ああ。身分が違うからこそ燃える恋! それに結ばれても、親も反対しないと思うんだよな」
 そう言った司佐に、昭人は首を傾げる。
「そうかな……」
「そうだよ。これだけ放任主義のくせに、恋愛や結婚だけ決められてたまるか。それに、俺は大事な一人息子。ちょっとダダこねただけで、デパートまるまる買ってもらった過去があるんだぞ? 女一人どうってことないって。そうと決まれば、告白大作戦考えるぞ! おまえも協力しろ」
「う、うん……」
 その夜、司佐と昭人は遅くまで、コトハへの告白のシュミレーションなどを重ねていた。