いろいろな気持ち~生まれてきてくれて、ありがとう~
いいえ、血の通った生身の女であるからこそ、自らの体験した様々な恋に伴う
葛藤や歓びをあんなにも小説の中で生き生きと再現して描くことができた。。。
私はそう思います。
宇治十帖を描く前、式部はこう自らに言い聞かせます。
もし、今度は読者がついてきてくれなかったら、それは仕方ない。
けれども、たった独りの理解者でもいるとしたら、自分はそのただ独りの
読者のために筆を執って続きを書こう-。
ついてきてくれるものであれば、皆、自然についてきてくれるし、読んで
くれるだろう。
そう自らを励まし、ともすれば折れそうになる心を奮い立たせて
宇治十帖の執筆に取りかかったのです。
式部ほどの大作家ですら、それほどに大きなプレッシャーを感じるのだから、
私なんかが感じるのは当たり前。
何だか、そう思えて安心するし、式部のように、たった独りでも理解してくれる
読者がいれば良いじゃないという気に自然になれます。
この小説を読んだのはもう十年以上は昔だと思うのに、いまだに
私の心がくじけそうになるときは励ましてくれる貴重な一冊です。
☆ 心の花 ~flower in the mind~ 2013/05/03
私の心の中に咲いた一輪の花
たとえ どんなに強い風でも
冷たい冬の雨でも
何ものも 私の花を打ちのめすことはできない
もし 私の花が枯れてしまうとしたら
それは私自身の心のせい
私が前向きに生きる気力を失ったり
夢を諦めたりしたら
心の花は きっと枯れてしまう
だから 私は挫けない
もちろん 挫けそうになるときはあるけれど
そんなときは自分の心の中に凜として咲く一輪の花を思い浮かべる
私自身の心の持ちようで
その花は大きく咲き誇りもするし
一瞬にして枯れたりもする
だから 毎日 水をたっぷりとあげて
大切にしたい 私だけの心の花
そして いつの日か 小さくても ささやかでも良いから
私だけの花を心に一杯に咲かせたい
☆ 私の知り合った二人の人たち~友人との付き合いを通じて学ぶ、目指す~
2013/05/17 ☆
ネット関連の話題は割とよくするのですが、今日はそこで知り合った
方についてお話ししたいと思います。
私はあまり社交的ではありません。
どちらかといえば、消極的-引っ込み思案です。
しかし、幾つかのサイトに参加している中に、知り合いもできました。
もちろん、このブログ内のようにバーチャルな世界でのお友達です。
バーチャルは当然ながら現実と異なり、やはり次第に疎遠になっていく
傾向があります。
親しくなるのは難しい面があります。
ですが、そんな私にもやっと長くおつきあいできるそうな友達ができました。
小説サイトで知り合った方です。
30代女性ですが、そのサイトでの人気作家であるにも拘わらず
控えめな人柄の素敵な方。
私よりは若いですが、互いにこのくらいの年齢になると、もうそれほど世代は意識しなくても
話は合いますし、 話題もなかなか尽きません。
ただ、あまり個人情報に拘わっていけないし、その人の了解を得て
書いているわけではないので、これくらいにしておきます。
もう一人は、前述の女性とはまた違うサイトでご縁ができました。
私の父親ほどの年代と申し上げては失礼ですが、
六十代半ばの男性です。
私の作品を気に入ってくださり、膨大な数の迷作品を読んで下さっています。
こちらも個人のことなのて゛、これくらいにしておきます。
この方たちだけでなく、これまでにも多くのご縁をいただき、
充実したネット生活を過ごしてきました。
今日、その方の一人にメールを書いていて、ふと思ったのですが、
自分が書きたい文章って、これだというものを具体的に
イメージできました。
それはぴしって筋が通って、それでいて親しみやすく、読みやすい文章。
後、付け足すとすれば、無駄がなく均整の取れた文章とでも
いえば良いのでしょうか。
もちろん、この想いは以前からありましたけれど、
お手紙を書くことで、自分の中でもストンと落ちてきたものがありました。
不特定多数の方に自分の作品を読んでいただくようになり、
余計に、もっときちんとしたものを書きたいという気持ちが強くなりました。
ただ、小説はエッセイとは違うので、ただ良い文章を書ければ良いのか
というと、それだけではありません。
物語の構成力、表現力など様々な要素が能力として求められます。
以前、有名な出版社の文学賞に応募したとき、希望者は
チェックシート表というものを貰えるというので、希望したことがあります。
何かというと、編集部の人が応募作品をあらゆる角度から見て
その評価がついてくるという、いわば通知表のようなもの-笑。
その中には求心力や話題性などのような、いわば時流に合ったものか
どうか、または読み手を惹きつけるだけの魅力があるかどうか
という面までありました。
また、読み手の共感を得られるかどうかといったものもあったと思います。
もちろん文章力もありましたが、実に細かに分けられた項目で
四段階の評価が書いてありました。
また別の出版社にも似たようなチェック表があり、
そこでも似たように細分化された面からの評価を受けたことがあります。
その時は編集者の方と直接話をする機会があり、
編集者の方いわく
文学賞で大賞を取るような人は、この細分化されたチェック表すべて
の項目においてA評価がつかなければいけないとのことでした。
ただの一つでもBがあれば、大賞は取れないのだそうです。
それを知った時、やはりプロというか、それ一本でやっていくには
それくらいの高度な技量が求められるのだなと感じ入ったものでした。
欲が出てきて、最近はそういうことも-もちろん以前からもその願望は
ありましたが-考えるようなりました。
落ち込んだり浮上したり忙しい私ですが、カメの歩みでマイペース、
目指した道を夢求めて進んでいこうと思います。
作品名:いろいろな気持ち~生まれてきてくれて、ありがとう~ 作家名:東 めぐみ