ひと☆こと~ラヴストーリィ
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春、桜の花も新緑に変わった頃、また違う花が舞う。
キャンパスで出会ったばかりなのに
「誕生日いつ?何座?」
「どこの出身?」
「趣味は何?」
「免許有る?車、何乗ってるの?」
「どうしたの?何か答えてよ」
「あ、彼女いるの?どんなタイプが好き?」
呼吸を忘れたように訊いてきた。
『きみ』
「え?……」
答えた僕を見つめたままだったね。
オトナになった僕たちは 酒の花も咲かせた。
今、あの時と変わらない頬を赤らめたきみの笑顔が横にある。
「私、酔ってないもん」
『そっか』
作品名:ひと☆こと~ラヴストーリィ 作家名:甜茶