「セックスアンドザシックスティーズ」 第八話
独身の美紗子が口火を切った。
「今年のお盆に中学校3年の時の同窓会があるのよ。何年ぶりかしら・・・なんでも恩師の米寿を祝う会を兼ねてやるそうなの。だからほぼクラス全員が出席しそうな勢いなのよ。皆さんって同窓会の案内とか来ない?」
「美紗子さんのところはきっと幹事さんがまめなのよ。うちは案内なんて来ないなあ・・・」典子はそういった。
「私のところは一年に一度必ず開いているわよ。もう40年以上ずっと・・・当たり前みたいな感じでやってる」映子は典子を見ながらそういった。
「何度か案内が来たけど出席しなかったら、ついに案内が来なくなってしまったの。あまり関心もなかったしね。
友達に会うと色々聞かれそうで嫌だったし、いちいち嘘で返すもの疲れるって思っていたからね」恵子は悲しそうな目でそういった。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第八話 作家名:てっしゅう