小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ただ書く人
ただ書く人
novelistID. 35820
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

過去をビールに流す

INDEX|3ページ/3ページ|

前のページ
 

おれがまだ痛む目をどうにか開けて母を見ると、彼女は「今日はこれがいいたかったの」と笑みを浮かべてから、足早に去っていった。
 おれは茫然とその場に立ちすくんで母の後ろ姿を見送った。それから何だかおかしくなってきて、声を上げて笑った。通夜に来ていた兄の友人たち、おれと兄の家庭環境を知る彼らも、つられて笑いながらおれにタオルやハンカチを差し出してきた。
 こんなにも爽快な気分は味わったことがない。おれは近くのテーブルに置かれていたビール瓶を手に取りラッパ飲みをして、それからまた笑った。
作品名:過去をビールに流す 作家名:ただ書く人