小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
山本ペチカ
山本ペチカ
novelistID. 37533
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ウロボロスの脳内麻薬 第四章 『虹蛇(ナギ)ノ杜(もり)』

INDEX|6ページ/6ページ|

前のページ
 

七(なな)、八(や)、九(ここの)、十(たり)となりけりや……布(ふ)留(る)部(べ)

『〝布(ふ)瑠(る)の言(こと)〟! 亜鳥、キミはまさかこの子を──!』

布(ふ)留(る)部(べ)、由良由良止(ゆらゆらと)、布(ふ)留(る)部(べ)

『黄泉(よみ)帰(かえ)らせるつもりか!!』

沖(おき)津(つ)鏡(かがみ)、辺(へ)津(つ)鏡(かがみ)、八(や)握(つかの)剣(つるぎ)、生(いく)玉(たま)、死返(まかるへしの)玉(たま)、足(たる)玉(たま)、道(ちか)返(へしの)玉(たま)、蛇(おろちの)比(ひ)礼(れ)、蜂(はちの)比(ひ)礼(れ)、品(くさぐさの)物(もの)之(の)比(ひ)礼(れ)

 亜鳥はハッカを膝にのせ抱え込んだ。そしてハッカの胸の上に布の被った鳥籠をのせる。
『あ~あ、〝神(かん)孕(はら)み〟を使っちゃうつもりだよもったいないね~。こりゃ確かに生き返るわ。でも、そこから生まれるのは人間じゃない。〝蛭子命(ヒルコ)〟だ。神によって創られたにもかかわらず神にも、けれど人間にもなれない不遇の孤(みなし)児(ご)だよ』
 ハッカの胸に置いた鳥籠の鍵穴。そこへ亜鳥はハッカの首にかかっている螺子巻きを差し込んだ。すると鳥籠を覆っていた布が弾け、中からまばゆい光があふれ出てくる。
 光は多角形的な方陣を何重にも形成し、ハッカと亜鳥を囲(い)繞(によう)した。
 やがて方陣は乱麻状にもつれ楕円の玉緒を生成する。

『世界卵(デミアン)──忌むべき哉(かな)、忌むべき哉、ここに永遠の処女が誕生してしまった』