小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
山本ペチカ
山本ペチカ
novelistID. 37533
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ウロボロスの脳内麻薬 第三章 『デジタルドラッグ』

INDEX|4ページ/4ページ|

前のページ
 

 遍くセカイの片すみで、渇えたのどを掻きむしる

 ハッカの携帯電話に降りた〝コックリさん〟が示したメッセージ。赤い文字でハッカの奥底に何かを訴えかける。
「あ、まねく……セカイの」
「止めろッ! それを口にしたら、お前は──」
「──かたすみで、かつえたのどを、かきむしる」
 ハッカにのばした黒服の手が、不可視の強い力によって弾かれる。
 そしてハッカを中心に赤い三本の光の柱が突如として出現する。天井に届かない程度の二・五メートルほどの高さ。その先がさらに上下二本ずつそれぞれの柱をつなぐ梁が現れる。
 三(み)柱(はしら)鳥居。
 三本の柱がそれぞれつながることで三つの入口、上から俯瞰すると三角形を形成している特殊な鳥居だ。それが結界となってハッカを囲み守護している。
 そして消えた。
 三本の柱が中心のハッカに向かって吸い込まれ、三角形の結界はその面積、体積を狭めながら最終的には一本の光の柱となり消失してしまった。
 ハッカと共に。なんら、それこそ一切の痕跡を残さないまま。