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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「仮面の町」 第十五話

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「大丈夫ですよ。転勤にはなりましたが山崎警部も同行していただけますから」
「山崎警部が、転勤?どうしてなんだ」
「はい、署長と久能さんは裏で出来ています。きっと頼んでのでしょうね。唯一署内で事故の現場を見ている人物ですから」
「なるほどそれで邪魔になって転勤させられたのか」
「今、事故の事が語れるのはボクだけになってしまいました。被害者の両親には連絡を取り合って裁判まで自重するように話しています。
久能さんがどういう態度に出るかは解りませんが、最悪の事態になったら本署に出かけて知っている全てを山崎警部と一緒に訴えるつもりでいます。それで警察が動かなかったら・・・裁判に訴えるしかないですね。本当は時間とお金がかかる法廷には持ち込みたくないんです。
被害者のご両親に負担がかかることと、山崎警部を免職に追い込んでしまうことが懸念されるんです」
「難しいことをやろうとしているなあ・・・会って話して久能にどうしろと言うつもりなんだい?」

康夫は心配な表情で弘一を見つめていた。