「セックスアンドザシックスティーズ」 第四話
「ねえねえこんどは恵子さんのこと聞かせてよ」
典子は話を振った。
「話すことなんか今はないですよ・・・ずっと一人で働いてきたから」
「でも子供さん独立して今は一人なんでしょ?自由じゃないの、外に出てゆかないと老けちゃうわよ」
「典子さんみたいに積極的な性格じゃないし、綺麗じゃないからもてないわ」
「嬉しい事言ってくれるのね、綺麗って初めて人から言われた!感激・・・」
「典子さんったら・・・お世辞に決まってるじゃない」映子は笑いながらそう言った。
「そんな事一々注釈しなくても解るわよ、もう!」
「怒らない怒らない・・・美紗子さんは別格として、体型さえすっきりとさせれば典子さんって結構美人顔だからいけるかもよ」
「本気?今の話?」
典子は映子の言った言葉を鵜呑みにした。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第四話 作家名:てっしゅう