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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第四話

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「結婚は遊びじゃないから真面目に真剣に考えてお付き合いを始めるというふうに思うのはおかしいの?映子さんは理想の結婚をされたんでしょ?遊びから入ったわけじゃないですよね?」
「美紗子さん、そんなこと当たり前のことよ。でもね自分の計算と実際の人生が食い違ってくることは確かなの。隙間の無い歯車がギシギシ言い出すように人生も遊びがないと狂いだすの。計算できない相手の未知な部分もそのことが新鮮に感じられれば・・・ずっと好きで居られるわ、きっと」
「未知な部分が嫌に映ったらどうするの?」
「今の私みたいになるわ・・・」
「私はそれが嫌なの。価値観とか金銭感覚とかが一致してればもめたりするようなことが無いと思うの。多少の喧嘩ぐらいはあるかも知れないけど、お互いに理解しあえると考えたいわ」
「確かにそうかも知れないけど、ずっとあなたみたいに出逢いが無くてもいいとは思えない。踏み出してみないと解らない部分もあるのよ」
「私は誰とも付き合ったことが無かったわけじゃないですよ。それなりに真面目に交際したことだってあるんですから。結婚までに至らなかっただけで好き同士がどういう関係なのかって言うことぐらい理解できていますよ」
「それは失礼しました。お付き合いされた男性はきっとあなたのことを真面目すぎるとか苦しいって感じたのよね多分。だから結婚話まで行かなかったと言うことのように感じられるわ」
「映子さん、何回か結婚して欲しいと言われましたよ・・・踏み出せなかったのは私の方ですから」
「その理由は何?お金?同居?」
「違います!心から好きになれていなかったからです」
「あなた今価値観とか金銭感覚とかが大切だって言ったじゃない!ウソ言ったの?」
典子は揚げ足を取るようにそう詰め寄った。