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「空港の傍にあったホテルですよ」
「それでその先どうなったの？送って帰りました、で話し終わらせないでよね」
「社長がねどうして私が独身でいるのか聞いてきたの。縁がなかっただけです、って返事したら、じゃあ紹介したいやつがいるんだけど会ってみてくれないか、って言われたの」
「それでどう返事したの？」
「典子さんって食いつきますね」
「悪かったわね。早く話しなさいよ」
「はっきりと断るのも失礼だったから、結婚は考えていません、とだけ言ったの。そうしたら、お互いに気に入れば考え直せばいい、じゃなければ話だけで終わればいいから頼むよ、って念押しされたから断れなくて会うことにしたの」
「やっぱりそうなったんだ。どんな人だったの？年上よね・・・妻を亡くしたどこぞの社長さんかしら」
「違うの・・・場所を指定されて着いたらどうなったと思う？」
「解らない・・・どんな人だったの？」典子は美紗子の目をじっと見た。