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スペースコロニーの謎の殺人鬼

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小型スペースコロニーでの生活




「外の星を見たいわ」
エミリーはつぶやいた。
「残念でした。いまは高解像度モニターでしか宇宙の星を見ることはできません」
 スキンヘットの若い男性は軽い口調で答えた。

 足下にある大きなガラス状の床には、無数の防御壁で星空が見えない。
かつては宇宙の星々が見られたが、宇宙ゴミが急増したためスペースコロニーの周辺にはデブリバンパーだらけになった。
「ねえ、宇宙放射線病ってなあに?この小型コロニーに流行しているけど」
「肌が白くなる奇病だよ」
スキンヘットの男性は、エミリーの質問に真面目に答えていた。
「あたし女子トイレに行ってくる」
「気をつけて」


 スキンヘットの男性は娯楽室で運動を続けた。
肌がまっ白な少女と女子トイレで出会った。
「あれが例の宇宙放射線病なの。醜いと言うよりも、肌が白くって美しいわ。髪は金髪で」
出会った少女の瞳は青かった。


 談話室に入り、エミリーはソフトクリームを注文した。
「ここのソフトクリームは美味しいので有名。ああ、かわいい男の子いないかな。ボーイフレンドが欲しいの。このコロニーは狭いし退屈だし・・・」
そしてソフトクリームをなめたら、ポロとクリーム部分が落ちた。
「ああん、なんで!せっかくのソフトクリームが、落ちてしまったわ」