TranceMix! 2話
「それじゃあ、いいわね?」
爽やかな朝日に照らされながらヒトミが言う。
まだ、ナオの制作物は完成していない。後少しのところらしいが…、一刻も早くコウキを助けたいセイジとしては、待ってなどいられなかった。
制作物は、完成し次第、魔法で送るとのこと。
「「「おう!」」」
「それじゃ、作戦開始!!」
「「「おー!!」」」
まず、前衛から、川沿いをさかのぼっていく。
そして、数十分ののち、建物が見えてきた。
「皆、止まって!」
ヒトミが小声で命令をだす。
「監視がいる、ゆっくり行きましょ」
ヒトミの指した先には、3人の機械兵が見える。ずっと、森の方を警戒していて、セイジ達には気づいてない。
「ここまでね」
ふと、ヒトミがそんな事を言った。
「え?」
意味が分からず、聞き返す。
「ナオから聞いた話だと、機械兵の感知範囲は50m。それ以上近づくとばれる」
「じ、じゃあどうするのさ?」
「セイジ、思いっきり、お願い」
抽象的すぎて分からない。
「な、何を?」
「何って、雷魔法。ドーンと一発。ほら、機械って電気には弱いでしょ?」
「あ、うん。分かった」
作品名:TranceMix! 2話 作家名:ざぶ