小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

アイラブ桐生・第4部 41~43

INDEX|10ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 


 幕末から維新の前夜までは、
さまざまな立場の人たちが入り乱れて、
京都の各地でさまざまな殺し合いが起こります。
この象山の碑のすぐ前に建っているのが、有名な旅館「幾松」です。


 近所にある長州藩邸の控え屋敷には、桂小五郎が居住をしていました。
幾松というのは、その小五郎がひいきにしていた三本木の芸妓の名前です。
明治維新後には木戸孝充と名乗り、松子と名を変えた幾松と結婚をしました。
明治維新が産んだこの恋は、小五郎が45歳の若さで亡くなるまでの
わずか15年間で、終止符が打たれてしまいます・・・・


 幕末から明治維新へと歴史を動かしてきた京都では、
運命に翻弄だれながらも、たくましく生き抜いていった
青年たちがたくさんいます。
そんな青年たちを支え、健気に時代を生き抜いた女性たちもまた、
同じくたくさん存在をした町です。


 京都は勤皇と佐幕とに別れた二つの青春が、命をかけて
日本の未来のために、しのぎを削り合いながら夜明けの扉を開けた町です。
それらを支えた女たちや、京の町方の人々もまた、同じ時代を
彼らと共に、見えない未来を見つめながら誇り高く生き抜いてきました。


 高瀬船が往来したこの川は、これらの維新の立役者たちと、
それを支えた人たちのすべての思いを見つめながら、
今も静かに流れています。
そんな維新の足跡を見つけるたびに、その場所から、
いつものようにまた、今日もスケッチを始めます。