小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【無幻真天楼 第十二回】ココロのうた

INDEX|5ページ/28ページ|

次のページ前のページ
 

「…阿修羅」
小さく緊那羅の唇が動き阿修羅の名前を呼んだ
「…一つだけ聞いていいっちゃ?」
「なんだ?」
「…前の私はちゃんと京助を守れて…たっちゃ?」
真っ直ぐ緊那羅が阿修羅を見て聞く
「…守れてなかったら竜のボン…いないんちゃうけ? ソコに…お前の隣に」
阿修羅が眉を下げて苦笑いで緊那羅の隣の京助を指差した
「うんそうだと思う」
鳥倶婆迦も頷きながら言う
「じゃぁ私は…京助を守れたんだっちゃね……そっか」
小さく独り言のように呟いた後緊那羅の顔がほころんで嬉しそうな笑顔を作った
「…でもお前俺守って死んだんじゃん…笑ってていいところなのか? ソコは」
横目でその笑顔を見ていた京助がボソボソっと言うと聞こえたのか緊那羅がきょとんとした顔で京助の方を見た後
「京助を守れたって言うならそれでいいんだっちゃ私は」
そういってまた笑った
「緊那羅…らしい…ね」
呆れたように矜羯羅が溜息をついた
「でたよラムちゃんの京助馬鹿…ハッハ~」
南が笑いながら緊那羅を突付く
「ハッハッハ~…いや~…なんつーか…やっぱ…想像ついてたんけど…そうけー…」
膝を立ててソレに手をついた阿修羅が楽しそうに笑ったあと迦楼羅と乾闥婆を見た
「かるらん…だっぱ…大丈夫やんきに…こいつ等は」
阿修羅が言うと乾闥婆が迦楼羅の胸から顔を上げた
「…オライが保障する」
「…貴方の保障じゃ…なんですけどね…」
「オイオイ;」
俯きながらも突っ込んだ乾闥婆に阿修羅が裏手そぶりで突っ込み返した
「じゃぁさ緊那羅は前にもコッチにきたことがあって…そん時にアレか? 京助を…」
「いんや…ちょいと違うわ」
中島が言うと阿修羅がさっき乾闥婆に突っ込んだ手をそのままチョイと奥さん風に振った
「緊那羅はな…もとはこっちにいたんきに」

チリィ--------…ン…

風鈴が長めに鳴った
「緊那羅はな…もとは緊那羅じゃなくてな別の名前でこっちにもとはいたんきに…」
京助が手に持っていたタオルを見て顔を上げると阿修羅と目が合った
「竜のボンがソレ見て泣いたんは…ちゃんと理由があるんきによな」
阿修羅が目を伏せ一呼吸置いた後ゆっくり口を開いた