スリリングな夢
1
交錯するサーチライト。
飛び交う弾丸と絶え間無く鳴り続ける銃声・サイレン。
そいつらを躱しながら俺は、予め目星を付けておいた脱出口へ走った。
今日の俺は「怪盗スモーク」。姿を消す事煙の如しってヤツだ。
そして今日の獲物は『赤い彗星』と呼ばれる時価数億ドルの特大のルビーだ。俺にはこのカタチ……涙にしか見えないのだが……。
しかし、ココの警察と来たら、荒っぽい事はギャング並みだぜ。
『ヒュ~~~~~~~~ン』
?!
うおぉ?バカどもが!ロケットランチャーなんかまで持ち出しやがった。
俺は思わず細い路地へ飛び込んだ。
脱出口にはたどり着けないかもしれないが、仕方が無い。
爆音と共に爆風が俺の背中を掠めた。
俺は元の道へ引き返した。案の定、あれだけの爆発で火災が起こってヤツ等の通り道を細くしている。
「行ける!」俺は迷わず脱出口へ向かって走り出した。
飛び交う弾丸の中、俺は目的のドアの前に辿り着いた。
その鋼鉄のドアを開く――開かない?
しまった!読まれていたのか?
ドアの奥にある秘密の扉から地下に逃げ道を用意しておいたのだが、これではそっちもバレているに違いない……。
ドアノブを未練たらしく掴んだまま振り返ると、人相の悪い警察署長が直々に指揮を執って追いかけて来やがった。
しかも下っ端警官からロケットランチャーをぶん取っていきなりぶっ放す!
うなりをあげて飛んでくるロケット弾がまるでスローモーションの様に見えた。
俺はこれまで、と思い、ポケットから五千円の高級ボールペンを取り出し、カチリとノックした。
途端に鋼鉄のドアは内側に開き、俺は中に倒れこむ。
爆発の炎が俺に襲い掛かる瞬間、俺の目の前は真っ暗になった。
交錯するサーチライト。
飛び交う弾丸と絶え間無く鳴り続ける銃声・サイレン。
そいつらを躱しながら俺は、予め目星を付けておいた脱出口へ走った。
今日の俺は「怪盗スモーク」。姿を消す事煙の如しってヤツだ。
そして今日の獲物は『赤い彗星』と呼ばれる時価数億ドルの特大のルビーだ。俺にはこのカタチ……涙にしか見えないのだが……。
しかし、ココの警察と来たら、荒っぽい事はギャング並みだぜ。
『ヒュ~~~~~~~~ン』
?!
うおぉ?バカどもが!ロケットランチャーなんかまで持ち出しやがった。
俺は思わず細い路地へ飛び込んだ。
脱出口にはたどり着けないかもしれないが、仕方が無い。
爆音と共に爆風が俺の背中を掠めた。
俺は元の道へ引き返した。案の定、あれだけの爆発で火災が起こってヤツ等の通り道を細くしている。
「行ける!」俺は迷わず脱出口へ向かって走り出した。
飛び交う弾丸の中、俺は目的のドアの前に辿り着いた。
その鋼鉄のドアを開く――開かない?
しまった!読まれていたのか?
ドアの奥にある秘密の扉から地下に逃げ道を用意しておいたのだが、これではそっちもバレているに違いない……。
ドアノブを未練たらしく掴んだまま振り返ると、人相の悪い警察署長が直々に指揮を執って追いかけて来やがった。
しかも下っ端警官からロケットランチャーをぶん取っていきなりぶっ放す!
うなりをあげて飛んでくるロケット弾がまるでスローモーションの様に見えた。
俺はこれまで、と思い、ポケットから五千円の高級ボールペンを取り出し、カチリとノックした。
途端に鋼鉄のドアは内側に開き、俺は中に倒れこむ。
爆発の炎が俺に襲い掛かる瞬間、俺の目の前は真っ暗になった。