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メル友に逢いたい

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 厳密にいうとそれは童話ではなかったが、童話的な雰囲気でまとめたことは事実だった。気分を良くした長島は思いきったメールを送った。
「港の絵、私に譲って頂けませんか?」
 それに対するメールはなかった。その翌日、長島は仕事場で失敗の連続だった。だが、その日の夜遅くにティアラさんからメールが届いた。
「ありがとうございます。こんな絵で良ければ差し上げます」
 長島は余りにも簡単に希みが叶いそうなので返って慌てた。だが、相当に嬉しいことではあった。
「本当ですか?ありがたいことです。もちろんお礼はさせて頂きます」
「お礼は結構です。ところで、夢追い人さんはどんなひとでしょうか」
「わたしは絵と小説を愛する者です」
「そうでしたね。好きな画家は?」
「ティアラさんです」
 
作品名:メル友に逢いたい 作家名:マナーモード