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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「仮面の町」 第十話

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「山崎さんはひょっとして・・・真実を語ってくれたのですか?」
「当たり前だ・・・警官だぞ。しかし・・・捜査は俺だけがするんじゃないからな・・・上官からの通達が全てだ」
「お願いがあります。総合病院の検死結果を見せていただけませんか?無理なら長井医師にボクに同じ内容のことを聞かせていただけるように指示して頂けませんか?」
「そんな事聞いてどうするんだ?」
「事故原因の予測が立ちます。もし車が追突した公算が大きいとなるとボクの証言と一致します。つまり運転手の信号無視が無いとは言い切れなくなると思うんです」
「なるほど・・・」
「この町は久能一族に支配されています。そのことが今いけないと言っているのではありません。正しい理念で町の発展に寄与している人たちなら歓迎です。そうでないのなら質すべきところは言わないといけないと思うんです。違いますか?」
「その通りだ。若いのに関心だな・・・」
「山崎さんの協力で事件は解決に向かいます。警察内部でも明るみに出て裁判が行われると久能肇を庇うことは出来なくなります。絶対に山崎さんの不利になる事は無いと思いますが・・・ボクの頼みを聞いて頂けませんか?お願いします・・・この通りです」
弘一はその場に膝まづいて・・・頭を下げた。