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てっしゅう
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「ぶどう園のある街」 第八話

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「高見といいます。美也子さんは居られますでしょうか?」
「はい、美也子です」
「今施設に電話したら、今日はお休みだと聞かされたので自宅に掛けました。よかったですか?」
「構いません。ありがとうございます」
「ちょっとゴタゴタがあって時間を取られてしまいました。今日時間があるようでしたら少しお話したい事があるので逢って頂けませんか?」
「今からですか?」
「夜でなければ、少し後でもいいのですが・・・」
「では一時間後にお店まで伺います」
「そうですか、じゃあ駐車場の車の中で待っていますから」
「解りました」

これまで高見と逢っていたときは仕事帰りだったのでジーンズとポロかセーター姿が多かった。今日は思い切ってスカートとシャツ姿で逢おうと着替える事にした。母親が出かける前に玄関先で「お洒落にしているね、どうしたの?」と尋ねたので、「久しぶりに友達に会うの」とごまかして返事をした。「そう、よかったね」微笑みながらそう答えた母にはウソがばれているような気がした。普段余りしない化粧もきっと母から見れば友達と会うんじゃない、と思わせる理由になっていた。