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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「仮面の町」 第九話

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「しかし事故の現場ではいくら逃げたとはいえ、検分でおおよその状況は判断できるんじゃないのか?天木さんの証言もあることだし」
「そうですね、当たり前なら・・・そうです。岡田さんたちにボクが見た事実と違うことを話しているぐらいですから、警察は信用できません。なにかヒントになる手がかりは無いでしょうかね・・・」

「弘一、病院で死亡診断書を書いた医師に状況判断が出来る何かを聞き出せるかも知れないよ」優子はそうアドバイスした。

「そうか!どの部位が損傷しているかで追突の状況が判断出来るかも知れないね」
「天木さん、私達は子供を引き取りに総合病院へ行きましたよ。担当の医師からは救急車で運ばれてきた時には心肺停止状態だったと聞かされました。詳しいことは警察に聞くようにと言われましたので、後日死因は聞かされました」
「なんと言われたのですか?」
「ええ、たしか・・・脳挫傷と言われました」
「なるほど。それだけですか・・・」
「疑うことしなかったものですから、それ以上は尋ねませんでした」
「そうでしょうね。何か警察から口止めされていると聞けませんが、一応担当の医師を尋ねてみます。少し時間を下さい」
「はい、よろしくお願いします」

天木は難しいと承知の上で、医師の人間性に賭けようと病院を訪ねた。日曜日は休日なので電話をして担当医師の空いている時間を聞き面会を求めた。その日は仕事を有給で休んだ。優子も同じく休んだ。