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『マイヤーくんの冒険』

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第2章 旅立ち

 ボプラの木がカサカサなって風が吹き、夜のやみがやってきました。
 しっかり者のトムくんは、30分も前からポプラの木の下で待っていました。
 ところが時間になってもマイヤー君はなかなか来ません。
「お母さんやお父さんにはわからないように急いで準備してきたのに、自分が言い出しといて、もう、いつも遅いんだから、マイヤー時間はどうなってるの!」
心の中で、トム君はちょっと怒って思いました。
「いやー、ごめんごめん、ご飯食べてたら遅くなっちゃった!!」
向こうのほうからマイヤー君が古ぼけた大きなリュックをせおって、大きな声で言いわけしながらやってきます。