第六章四話 決意の涙
「ほらっ!着いたよ!!」
西王隊長、国重、霜山、須郷班長が米軍基地の日本人収容所に辿りついたのは終戦から二週間経ってからの事だった。
その間に国重は持病が悪化してしまいすぐに隔離施設に送り込まれ、チェルグのはからいで4人は同じ宿舎に入った。
「皆、きっと日本に帰れるからね。お願いだから変な考えだけは起さないでね!」
「それって自決すること?それとも集団逃亡?」
「どっちもだよ!!」
天然発言に最後まで突っ込みを入れたチェルグであった。
これが、チェルグとの最後の会話であった。
作品名:第六章四話 決意の涙 作家名:sanze1991