小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【第十一回・四】らぶりーべいべー

INDEX|1ページ/17ページ|

次のページ
 
紺色のジャージ姿の生徒がワイワイザワザワと楽しげになにやら作業している夏休み間近の土曜日
「女子は二年の教室男子は体育館にそれぞれ荷物運べよー」
通称ウニと呼ばれている三組の担任が声を張り上げて全員に聞こえるように言う
本日土曜日から日曜にかけて正月中学校の二年全体でお楽しみ合宿という催しで学校に宿泊するということで生徒先生が休日の学校に集まりだしたのは土曜の午後二時チョイすぎ
「この暑い中合宿ってさぁ…;」
ジャージの袖を捲り上げた南がズルズルと鞄を引きずりながら体育館へと続く廊下を歩く
「何を楽しむ合宿なんだ…;」
南の少し後ろを歩きながら中島が言う
「しおりには…【友達の知らないいいところを見つけよう】とか書いてありますがねぇ…知らないいいところってどうよ…;」
坂田が黄色い表紙の合宿しおりを読んだ
「坂田のチンコがでかいとか?」
「京助の屁が臭いとか?」
「中島のスネ毛が超濃いとか?」
「南が実は女だとか?」
「ないないないない;」
3馬鹿と京助が馬鹿冗談をいいながら歩いていく
「さすがについてきてないみたいだよ」
「何が?」
二年の教室に荷物を置いた阿部と本間が階段を下りていると丁度体育館に向かう京助達を見かけ本間が阿部に言った
「ラムちゃん」
本間が緊那羅の名前を出すと阿部がバッと顔を本間に向けた
「な…だからなんなのよっ;」
阿部が慌てて声を荒げた
「今日がチャンスかもねぇってことでしょ?」
本間の肩に手を置いてミヨコが阿部を見る
「なにがよッ!!;」
阿部が赤くなりながら更に声を上げる
「チャンスと時間はミヨと香奈で作ってあげるから」
ミヨコがにっこり笑う
「だから何がチャンスなのよ!!;」
階段をおりきった阿部が言う
「告白?」
本間がさらっと言うと阿部の顔が更に赤くなる
「何年越しの片思いなんだっけ?」
ミヨコが阿部に聞くと本間がスッと手を上げて両手で8本指を立てた
「ンっもう!! 一途だねぇ阿部~!!」
ソレを見たミヨコが阿部に抱きつく
「ラジオ体操が出会いってのもまた面白いよねぇ…」
「なっ…;」
そして阿部の耳元でボソッと言うと阿部が目を見開いた
「…だって…っ;」
阿部がミヨコを引き剥がしながら言う
「だって…しょうがないじゃん…」
赤い顔のまま口を尖らせた阿部が本間とミヨコを見た
「好きになったんだもん…っ」
だんだんと俯きながら阿部が言うと本間とミヨコが顔を見合わせた
「…可愛いねぇ…」
本間がその阿部の頭をぎゅっと豊満な胸元に抱きしめた
「大丈夫だよ阿部~女は乳じゃないから乳じゃないから」
ミヨコが阿部の頭を撫でながら言う
「そうそう乳じゃない乳じゃない」
本間も言う
「でもアレだよね~阿部とラムちゃん胸の大きさドッコイドッコイじゃない?」
ミヨコが言うと阿部がぴくっと反応する
「そうなると…勝負どころは中身?」
更にミヨコが言うと阿部が抱きしめている本間の腕を掴んだ
「あっちは家事が得意」
本間が言う
「こっちは…」
ミヨコがチラッと阿部を見る
「どうせアタシはホワイトシチューに牛肉入れたわよっ!!!;」
阿部が怒鳴る
「…何色になったのそのシチュー…;」
ミヨコが顔を顰めて聞いた