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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十一回・参】ちもきのぽぽんた

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田園風景が続く窓の外をありすは黙ったまま見ている
「仕方ないでしょう? きっと何か大事な用事があったのよ…ね?」
母親がありすの頭を撫でその母親をありすが見上げそして再び窓の外を見た
「少し眠りなさい? 朝早かったから眠いでしょう?」
母親が言ってもありすは窓の外を見続け…そして何かを見つけて目を見開いた
「ありす?」
母親が声をかけると同時にありすが立ち上がり車両の後ろに走り出した
「ありす!!」
そのありすの後を母親が追いかけていく
一番後ろの座席の窓を必死で開けようとしているありすに手を貸しながら母親が見たものは大きな犬に乗った南と緊那羅
「ありす!!」
窓を開けると同時に南がありすの名前を呼んだ
「な…」
母親が信じられないという顔をして一歩後ろに下がった
「これ!!!」
ギリギリまで電車に付いた大犬に乗った南が思い切り手を伸ばしてタンポポの花輪を差し出すとありすがそれを受け取った
「今度は俺が会いに行くから!! だから…!!!!」
笑顔で言った南にありすが満面の笑みで頷き花輪を抱きしめた
「待ってろよ------------------ッ!!!!」
トンネルに入る寸前で大犬が電車から離れ南の声と共に電車がトンネルに吸い込まれていった

「お疲れさん」
「おかえりなんだやな」
京助とコマが声をかけると大犬が消えヘタリ座りのイヌが現れた
「つ…疲れたんだやな;」
ヘケヘケと舌を出して体温調節するイヌを南が抱き上げた
「私も…疲れた…っちゃー…;」
緊那羅もその場に座り込んだ
「おきゃーりーってかコイツ等巨大化できたんなー…;」
坂田が言う
「前に鳥類の力ででっかくなったんよ…でソレ思い出して」
京助が言う
「緊那羅の力だけじゃ維持しにくかったからゴも力使ったんだやな…; だから疲れたんだやな~;」
イヌがヘロヘロになりながら言った
「ごめんだっちゃ…;」
ハァと息を吐いて立ち上がった緊那羅がふらふらと傾いた
「なんでお前が謝るか;」
その緊那羅を支えて京助が突っ込む
「そうだよ!! …本当あんがとね…ラムちゃんもワンコも」
南が笑って言った
「さーそろそろ一旦帰んないと遅刻だな遅刻」
坂田が携帯を見ながら言う
「そうだなーじゃ諸君!! 学校で!」
「おー」
「んだばな」
「また後でな」
京助の声で解散すると南がニボシに駆け寄った
「……」
ニボシの後部車輪カバーの簡易座席を見た南がふっと笑ってストッパーを外した