カシューナッツはお好きでしょうか?
84.警察官川島
明日は、ハルカちゃんと田中敬一がデートする日だ。……だからなんだって言うんだ。俺には関係のないことだ。
俺はそう思いながらも、何故かソワソワして、寝付けずにいた。そんな夜中、一通のメールが届いた。
『川島さん、こんばんは。夜分遅くにすいません。実は、明日社長さんと商店街のお祭りに行くことになったのですが、浴衣を着て行った方がいいと思いますか? それはハリキリすぎでしょうか? いつもどおりの私服の方がいいのでしょうか? こんなこと、相談できるの、川島さんしかいなくて……ごめんなさい』
………………………………はぁ? なんだよこのメール!!! 今何時だと思ってんだよ!! もう、俺にメールする必要なんてないのに、なんでこんなくだらない内容のメールをよこすんだよ!!! 浴衣? 私服? どーでもいいだろ!! そんなこと! 『……ごめんなさい』ってどういうことだよ!! なんで謝るんだよ!!! 謝るくらいならメールするんじゃねーよ!!! ちくしょう! ちくしょうちくしょうちくしょう!!! ………………ちくしょう。こんなにイラついているのに、こんなに憎いのに、なんでまだ、好きなんだよ。なんで、嫌いになれないんだよ! こんちくしょう……
作品名:カシューナッツはお好きでしょうか? 作家名:タコキ