変身は突然に!
ここで待っても駄目だ。カウンターで飲めるところへいってみよう。
あまり、酒は強くないが、フィズや軽めのカクテルでは格好つかないか。
「スクリュードライバ。あ、やっぱりソルティドッグにして」
俺は飲み始めた。訂正、グラスに唇をつけた。ちょっと舐めた。
横にふわっといい香りが近づいた。「ここいいかしら」
さりげなく見る。綺麗な人だ。「どうぞ」俺はその人と肩を並べて座った。
「お連れはいらっしゃるの?」
「いや、あなたは待ち合わせ?」
「いえ、ひとり」
「ボクでよければ、少し話しませんか」
こんな台詞言う奴は信じるなよと思いながら照れもせず言ってみた。
「ええ、嬉しいわ」
俺は、弱いのも忘れ、その人との言葉のやりとりにも酔ってしまった。
あれ?クラーン。このままパタッみたい。