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【HP過去作】 SHAZNA神社 【2002年(17歳)】

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イザムちゃん・・・でし・・・た・・・ガピッ!」
それだけ言うと、IZAMは動かなくなった。
「ロボット・・・だったのか」
ミチオがようやく前後の記憶を取り戻し出した。
「ええと・・・僕がリモコンを壁に投げつけたから・・・
壊れて・・・じゃあ・・・操作してた人は・・・」
「ゲ・・・ゲホッ・・・ゲホッ・・・」
そこには、今にもくたばりそうな老人らしき人間が
横たわっていた。
「・・・あんたが・・・本当のIZAMか・・・?」
「ひ・・・ひいいっ!!お許し下さい!
お許し下さい!警察には自首します!!
後先短い老人を殺さないで!」
その老人は、本当に痩せ細っていて、三人の同情を
引いても引いても引き足りなかった。
「解ったよ・・・おまえも辛かったんだな・・・
ひなのとか言う女に弄ばれてな・・・」
なぜだか知らないが、カズラの口を『ひなの』という
名前がついて出た。しかし、彼にはそれがIZAMを
こうさせてしまったのだと、確信に近い予感があった。
「さあ、帰ろう。
この人は、きっと大丈夫だ」
キヨミもミチオもそれには同意見だった。
彼らは少し疲れていた。

* * *

俺たちが無事家に帰った時には、すっかり
ニュースでも『生きていたヴィジュアル系、謎の自首』
を報じていたが、その真実性について、
俺は誰よりも深く理解していたと思う。

数日後、俺とキヨミは、図書館に行って調べ物をした。

「ほら、やっぱ死んでる」
「IZAMには、2008年、死刑が執行された。
これ・・・本当はAOIさんなのよね」
「ああ・・・IZAMの代わりに死刑になるなんて・・・
無念だったろうな」
「立派な生き様ね・・・」
俺たちは心の中で十字を切って、彼の成仏を祈った。

シバ先生の授業。
「それじゃあ、みんなに宿題を発表してもらおうか。
20世紀の偉人を調べる、だったな。
前の列から順番に、誰について調べてきたか言ってくれ」
「僕はアインシュタイン!!」
「私、エジソン!!」
「うんうん。キヨミ、お前は誰だ?」
「はい!私は・・・」
キヨミは立ち上がり、背筋を直してその名前を叫んだ。
「SHAZNAの、ギター、AOI!」
その頃、ミチオの卑猥な一物の画像(写メール)は
クラスの女子ほとんどに行き渡っていた。


おしまい