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どうする?

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節分の日は、【鬼は〜外。福は〜内。服は〜内に取り込んだし、豆は〜撒いたし、
掃除して終わり】といつもどおりに節分は過ぎた。
建国記念の日は、会社は休みだったが、残した仕事を片付けに出勤した。
哀しいかな、デートの約束を振り切って、仕事に頑張るキャリアOL・節子。
もしくは、待ち合わせをすっぽかされて、傷心のまま街を彷徨い、ふと足を止め、見上げればオフィス。切ない心を忘れさせてくれるのは仕事だけ。などといかにも彼の居るシチュエーションを想定してみるのだが、単に『暇なOL、仕事くらいは片付けよう』だ。
自分の片付くのは、予測不能の為と、追記しておこう。
ああ、また来た、バレンタインデー。本命にしたい男性も見つけられぬまま、ギラギラさりげなく幻の手を差し出す世帯持ちのおじさまや『オレ今年は幾つかな−。お返しできないよ。
本命じゃないと』なんて無いこと言ってるすかしたあんちゃんのために、まとめ買いしたチョコレートの包みを紙袋に入れて『配達でーす』と配って終了。何のこっちゃ!
あと半月だ。まだなんの前触れ、兆候はない。それどころか、親友と思っている女子からも何も言ってこないし、メールもツイッターもない。
いっそ、自らツイッターで呟いて 誰でも良いから、できれば不特定多数のお祝いメッセージでも来ないかなと願う節子だが、ツイッターをしたことがない。
週が過ぎた。・・・・・仕事に明け暮れる日々でした。
節子の誕生日前日、昨年ならケーキにかじりついている二十八日になった。
カレンダーのマークが妙に派手で哀しい。
「今、気付いた。部屋に来なけりゃ、こんなマーク誰も見ないじゃない。ばっかな節子…
ほかに言いふらしてないし、いつも一人で居たし、『ごめん忘れてた』って慌てて三月一日にご飯食べにあの子と行くくらいだもんな」
出勤の仕度をして玄関を出ようとしたときだった。
コートの左ポケットでバイブレータの振動。見慣れた名前が表示された。
と、と、と、来ましたよ。やっぱり持つべきものは、親友。
メールが来ました。節子は、(何よ、いま頃)と嬉しそうにふくれた。

作品名:どうする? 作家名:甜茶