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でんでろ3
でんでろ3
novelistID. 23343
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ひなたぼっこ

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最初に言っておこう、これは実話である。どんなに信じ難く、受け入れ難かったとしても、それは変わらない。
 私は小さなころから、ドンくさかった。通知表の所見欄には、良くても「マイペース」と必ず書かれた。最悪は「動作が緩慢」だった。様々な言葉が使われたが、要するに「のろま」という事が言いたいのだという事は伝わって来た。
 そんな私がある日、東京湾アクアラインの海ほたるパーキングエリアに行った。大変天気が良く、風もなく暖かだった。
 私は日当たりの良いベンチに座り、運転の疲れを癒していた。ひなたぼっこをしていたのだ。海は穏やかで、日差しが心地よかった。
 しかし、ふと、視線を足元に落とした時、奇妙なことに気が付いた。
 私の右足の向こうずねとつま先を結ぶ一直線上を、小さな黒い点が、規則正しく左右に行ったり来たりしていたのである。
 なんだ? これは? と思って、良く見てみると、なんと、小さな小さな蜘蛛が1匹、私の足に巣を作り始めていたのである。
 さすがに、このときばかりは、素早く払いのけた。……と言いたいところだが、一緒にいた家族に、しっかり見せてから、速やかにお引き取り願った次第である。
作品名:ひなたぼっこ 作家名:でんでろ3