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　六年程前。
　財政の無駄、出涸らし、と名高かった探査機への乗組が決まっていた、身寄りも伴侶も無い三人と、同じくしがない独身男性六人が、

　『法的に罪に問われない闇金融から金を大量に借りて、国中にばら撒いて一大の社会貢献をし、そして華々しく散ろう』

と言う旨の計画を共謀した。
　地球に残る側の六人はありとあらゆる闇金業者から金を借り、三人がそれらの連帯保証人となる。やがて莫大な金が集まり、探査機の帰還予定日の早朝にヘリで国中を飛び、ようやく“ばら撒き”を決行したのだ。