恋色季節
「…」
「フ…
紗希?
ダイジョーブ?」
「…」
…。
「あぎゃあうをぉぉおぉお?!」
「っ?!!」
な、何何何何何何ッ?!!
なんか爽やかに状況説明しちゃったけどさ!!
今考えたら、素晴らしくヤバいことしてないかいッ?!!
…
そいえばあっ!!
「ききき、今日の朝のデジャヴ?」
「じゃなくて事実。現実を見ようよ、紗希」
そんな哀れみに満ちた顔で私をみないでっ!!
金魚の如く口をパクパクしている私に理央はヒトコト。
「アンタの記憶が戻ったら身をもって教えてあげるよ」
「そこはやっぱ言葉で簡潔に説明しよう?うん」
「ちぇ…」
そんな捨てられた仔犬のような寂しい顔をしないで下さいッ!!
あたしばっかりのせられてくやしい…。
それでも、その言葉で元気がでる自分がいるのも事実で。
はやく
はやく
理央に愛されていた自分にもどりたい。
紗希って人は
人の扱いがとてもお上手だったんですね
あんな人を手なずけたことに我ながら感心する。
はやく知りたい
前の自分―…。
はやく伝えたい
このキモチ―…。
キモチ―?
挑戦的で挑発的な君の瞳や言動に、こんなに短時間で惹き付けられた。
私は
理央が
好きなんだ…