恋色季節
「なに…あれ」
影からふたりの様子をじっと見つめていた少女。
「友梨香〜っ!どうしたの?」
「あ、萌ちゃん…。」
友梨香と呼ばれた子は顔面蒼白で瞳を潤ませながら状況を説明した。
「はぁ?!理央様があんな凡人と?!」
「凡人って…」
困ったような笑みを浮かべる友梨香。
「じゃぁ早めに駆除しなきゃね…」
「え…ぅ、うん」
戸惑ってはいるがその行為に乗っかろうとする友梨香。
「次の大会も見に来るんだって…。理央君誘ってた」
「何ソレ…っ」
俯きながら、今まで見たいきさつを伝える友梨香。
唇をかみ、悔しさを露にする2人―。