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【ワルキュウリの奇行】

キャーッ！
ピカピカのキッチンに悲鳴があがった。
イテッ！！
オレは自分の身体にヒビがが入ったことを感じた。
すらっとしたこの自慢の身体に……
最初から危なっかしいと思っていたんだ。
この汚れの無いキッチンは、たまにしか使ってないんだろう。
この女、魔法使いみたいに爪を伸ばしやがって、
そんなんで料理なんかできるかよ。
ふん、美というものは機能的なところに生まれるんだ。
おいおい、そんな汚いものに触るような手つきでオレに触るな。

「いやぁ～、なんで逃げるのよキュウリのぶんざいでぇ」
ふん！　この女頭も悪そうだが目も悪そうだ。
おい、ツメをたてるなよ！！
「ふーっ　やっと捕まえたわ」
ウナギじゃあるまいし、捕まえたは無いだろう。
「あれ、わたし何を作ろうとしてたんだっけ」
おいおい、若作りしてるがもう認知症かい。