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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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OATH~未来につなぐシルベ~第一章(第8話(後半))

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 レイナ「そうなんだ・・・・・・意外だなあ」
リディア「な、なんでそう思うのよ」
 レイナ「だって、いつもの調子からすると、「よーし、明日からバリバリやっていくわよ!」とか、言いそうだもの」

 リディア、不機嫌そうにブスーッとした感じで、

リディア「わ、悪かったわね・・・・・・あたしだって、繊細になってしまうこともたまにはあるわよ!」
 レイナ「ふふふ。でも、良かった。リディアもわたしと同じなんだって」
リディア「同じ?」
 レイナ「緊張して、不安を感じているところが。誰だってそうだよね、初めてのことに戸惑うことぐらい」
リディア「あっ、そうか、そうだよね・・・・・・」
 レイナ「うん。みんな気持ちは一緒なのよ。でも・・・・・・」
リディア「でも?」
 レイナ「わたしたちは仲間でしょ。仲間同士協力し、お互いの不得意な部分を補えばきっと大丈夫。一人でいるよりもずっと安心できるはずでしょ?幸い、わたしたちはチームで動く可能性もあるみたいだし、ね。」
リディア「レイナ・・・・・・」

 リディアに向かって、笑顔を見せるレイナ。

リディア「そうね・・・・・・そうだよね。何もかも背負い込む必要なんてない。あんたやフェレルがいる。皆でやれば大丈夫だよね、きっと!」
 レイナ「うん。だからリディアはリディアらしく、男性みたいにパワフルに敵を倒せばいいのよ!」
リディア「む?だ、だれが男みたいですって~あたしは、繊細で可愛いわよ!」
 レイナ「ふふふ。そーいうことにしておくわ」
リディア「もうっ!」

 リディアたちお互いに笑いあう。

リディア「ありがとう、レイナ。おかげで元気がでたわ。明日から頑張ろうね!!」
 レイナ「うん!」

 二人は微笑む。
 ※イベント終了。操作が可能になる。

※レイナに話しかけた場合                                            

 レイナ「頑張ろうね!」



<フェレル、レイナ、両方と話した場合><シーンNo.8-14>

 フェレル(またはレイナ)の部屋から出たリディア。

リディア「さて、不安も消えたことだし、あたしもそろそろ寝ようかな」

 ※イベント終了。操作が可能になる。

■民衆自警集団ジャスティス アフロディテ南方総司令部1階 101号室<シーンNo.8-15>

リディア「さて、ねよっかな?」

 ※ここで選択肢が『はい』と『いいえ』が現れる。

<『いいえ』を選んだ場合>

リディア「いや、もう少しだけ館内を散歩しようかな」

 ※イベント終了操作が可能になる。



<『はい』を選んだ場合>

 リディア、窓から夜空を見上げる。

リディア「さて、明日からいよいよ新たな舞台に突入ね。悩みも吹っ切れたし、わくわくしちゃうわね。どんな出来事があたしを待っているんだろう?楽しみだわ。だけど・・・・・・」

 リディア、胸に手を当てながら、

リディア「今日、最終試験で手合せしたあの二人・・・・・・どこかで、見ているような・・・・・・懐かしさを感じるのはなぜだろう・・・・・・」

 リディア、あの二人―キーン・シュッツとミシェル・メリクリウスについて思い出す。
 この感覚、自分の記憶なのかと不安に感じるリディア。
 しかし、顔を振り。

リディア「これを考えたら、眠れなくなるわね。今は、明日から始まる仕事のためにしっかり寝なきゃね」

 リディア、夜空を見上げながら、

リディア(見ててね、シスター。あたし、りっぱなジャスティス団員になってみせるからね!)
 サウスマリー村にいるシスターへの思いを馳せながら、リディアは眠りについた。

 ※イベント終了。このままイベントが続く。

■ジャスティス南方司令部2階 宿泊部屋201号室<シーンNo.8-16>

 二階にある、団員専用の宿泊部屋。
 そこで、ミシェルが寂しそうに夜空を見つめている。
 部屋にキーンが入ってくる。

 キーン「こんな時間まで夜空を見つめて、なに黄昏ているのですか?」
ミシェル「キーン・・・・・・」

 ミシェル、キーンに気づき、歩み寄る。

 キーン「あの子のことについて、ですか?」
ミシェル「え、ええ。ちょっと、ね・・・・・・」

 悲しそうに下を向く。

 キーン「お嬢様。確かに『あの方』に似ていましたが、『あの方』はもう・・・・・・」
ミシェル「分かっていますわ!でも、貴方も感じたでしょう!?あの子の雰囲気はまるで・・・・・・」
 キーン「ええ。成長したら、きっとあのような雰囲気になると思いますよ。私も目を疑いましたよ!けど、『あの方』はもう・・・・・・」

 悔しそうな表情をするキーン。

ミシェル「分かっています!そのために貴方もわたくしもジャスティスに入ったのですから・・・・・・でも!あそこには亡骸がなかったのですよ・・・・・・だから、少しは希望を持ってもいいんじゃないですの?あの日々の『記憶』をなくしていると・・・・・・」

 ミシェルの瞳から小さな一粒の涙がこぼれる。

 キーン「お嬢様・・・・・・」

 ミシェル、キッと目つきを変えて、キーンを見つめながら、

ミシェル「・・・・・・確かめる必要がありますわね。あの子が『あの方』なのかどうか・・・・・・」

 ミシェルの真剣な目つきに、キーン反論する言葉もなく、

 キーン「・・・・・・旦那様にも伝えるんですか?」
ミシェル「当然ですわ。わたくしと貴方が側にいれば、未熟な彼らも『あれ』に関わるはずですわ」
 キーン「それがうまくいくかどうか、保障できませんよ」
ミシェル「やってみないと分かりませんわ!明日、すぐに首都へと向かいますわよ!」
 キーン「ふう・・・・・・分かりました。さて、そうなると明日の為に早く寝ないといけませんね・・・・・・」

 キーン、寝る準備をするため、その場から離れる。

ミシェル「・・・・・・」

 ミシェルは真剣な表情で外を見つめ続けた。まるで、この暗闇の先に、星よりも力強く照らす光があるかのように・・・・・・。

【OATH~未来につなぐシルベ~第一章-自警団員への道 了 第二章―黒き魔物と仮面を被る者たち―につづく】