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阿良々木暦
阿良々木暦
novelistID. 34822
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俺と妹の波乱な日常-3-

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「――――という訳で、どうするのお兄ちゃん!そもそも――――」
あまりに脈略の無い展開で申し訳ない限りだが・・・
今、俺は礼奈(妹)から注意?いや、説教を受けている。何故、注意(説教)を受けているかというとそれは、学校の玄関で女の子とぶつかったことが始まりで、あっ、女の子とぶつかったことは知ってることを前提に話を進めさせてもらう。その帰り道に俺が、ポケットにしまったピンク色の手紙、(俺宛に書かれたラブレターのようなもの)が、家に着くなり制服から落ちてしまった。それを見た礼奈が、俺を問い詰め今に至っている。という訳である。ちなみに1時間、注意(説教)を受けている。
「―――ということで、って聞いてるの!お兄ちゃん!」
俺は半分、上の空だったため慌てて
「えっ、あぁー聞いてるよ」
と返事をした。すると礼奈は
「とても重要なことなんだから!ちゃんときいてよね!」
と可愛い顔を膨れさせていった。怒った顔も可愛いな、と礼奈が聞いてたらさらに怒りそうなこと
を思いながら
「き、聞いてるけど。そもそもこれがその――――ってのだとは限らないし。」
と俺は言葉の最後を濁した言い方をした。俺は俺でこんなもの(ラブレター)らしきものを貰ったの
は、15年間生きてきて初めてだから動揺している。しかし!生きててよかった!!お袋!生んでくれてありがとう!!!と15年間生きてきて珍しく母親に感謝した瞬間だった。しかし
「じゃあ、まずこのラ、ラブレターを見てからだな」
俺は努めて冷静な声でいった。まぁ、少し噛んでしまったが・・・。俺は、そのラブレターを見つめた。そして
「やっぱ、俺宛に書かれてるよな」
俺は、誰に確かめるでもなく呟いた。すると礼奈は待ちきれないというように
「早くっ早くっ早くっ!」
「ま、待て待てこれは勝手に見てはいけないようなものなんじゃないか。こういうのは、本人から渡
されてから見るものなんだと思うんだけれども」
俺を急かした礼奈をなだめつつ俺は、そんなに俺にきたラブレターが見たいのかと思った。まぁ、女の子だから恋話には目が無いのかもしれないが。俺はこの時こんな風に考えていたんだが、そんな恋話には目が無い程度の話ではなくもっと驚くこととなるのだがこの時の俺はまだそんなことは知る由も無かった。
「分かったから、そう急かすなよ」
俺はラブレターの封を切った。そして、これまた綺麗ピンク色の便箋に女子らしい綺麗な字でこう書いてあった。
【悠一君へ、突然こんな手紙を書いてごめんなさい。でも、私は臆病でこんな形でしか、あなたに
 気持ちを伝えることができません。私は、あなたのことがとても好きです。あなたの顔を見ているだ けで心臓が高鳴り鼓動が止まってしまいそうです。この高鳴りを止めら れたらどれだけ楽か。この 手紙を見ていたら、体育館裏で明日の放課後待っています。            小鳥遊優衣】
俺は読み終えて、驚いた。まさかこんなにも俺のことを思ってくれている人がいること。それに俺に好意を寄せてくれている人が、小鳥遊優衣だということ。ちなみに補足だが、小鳥遊優衣という人は、成績が常に学年トップでそれでいて人望が有り、人気者。そんな彼女がどうして。俺は考えてると、礼奈がいきなり俺が手にしていたラブレターを奪い
「うん、うん―――」
となにやら、頷きながらまじまじと見ていた。読み終えると礼奈はいきなり真面目な顔になって俺に迫って
「で、お兄ちゃんはどうするの?」
と聞いてきた。俺は少し引き気味に
「ど、どうするとは――何のことだ?」
と聞いた。すると礼奈は当然というように
「このラブレターを書いた小鳥遊さんは、お兄ちゃんが明日体育館裏に来るかもって思って待ってると思うけど。そのことをどうするかってことなんだけど」
「いや、このラブレターは小鳥遊が間違って落としたものだし・・・そもそも、これを俺に渡さなかったってことは渡す気が無かったということだろう?」
と俺は、正論を言ったつもりだったが、礼奈は
「お兄ちゃんがそこまで鈍感だったなんてね、可愛そう小鳥遊さん・・・」
となにやら小声でいっていた。俺は聞き取れずに
「んっ?何か言ったか?」
「それはそうと」
話を逸らされた!?い、いやそんなわけは無い。もう一度礼奈に
「さっき何か」
「それはそうと!!」
また逸らされた!?な、なんでだ?まっ、いいか。
「それはそうと、お兄ちゃん。小鳥遊さんは、お兄ちゃんに渡そうとしていたと思うよ」
「どうし――「何故かはそんなの簡単だよお兄ちゃん。小鳥遊さんは、玄関でお兄ちゃんにぶつかったんだよ。お兄ちゃんの靴箱に入れようとしたけど、勇気が出なかったんじゃないかなぁ?だから、そのまま持っていたんだと思うよ。私だって女だからそれくらい分かるよ」
こ、言葉を遮られた!?それに、独自に解釈を入れてきやがった!なんか今日の礼奈はキャラが変わってないか?この意見に、同意してくれる人がいたなら、俺はその人と語り合いたいと思うな。さらに、このキャラ変更以上になにかあるとうすうす勘付いている人、正解です。もし勘付いている人がいるならばその人に俺は惜しみない拍手を送りたいと思う。俺はこの時何も勘付いていなかった。礼奈は呆れ顔で
「まぁ、明日の放課後だから、それまでにお兄ちゃんは心の準備をして、明日会った方がいいと思うよ」
「えっ、会うこと前提ですか・・・」
「当たり前でしょ。小島遊さんの気持ちを本人の口から聞いたほうがいいと思う」
「そっ、そうかなら仕方ない。明日小島遊に会ってみるか」
「うん、小島遊さんも来て欲しいと思ってるよ」
礼奈がそう言い終えたところでグゥ~という間の抜けた音が鳴った。俺は礼奈の方を見たすると礼奈が顔を少し赤く染め
「お腹減っちゃった」
と舌をペロッと出していった。そういえば、もう時計は7時になっていた。今日は買い物、行ってなか
ったからな。明日からは買い物は、学校からの帰りに直行しようと思いつつ
「じゃあ、ご飯作るか。何が食べたい。って言っても冷蔵庫にある物でしか作れないけど」
と聞いた。すると礼奈が
「私が作るからお兄ちゃんはゆっくりしてて」
と言うから
「いや、礼奈に悪いよ。」
と、咄嗟に俺は言った。しかし礼奈は
「じゃあ、今日からご飯の支度は当番制って事にしない?1日交代で他の家事を一緒に」
「わかった。じゃあ、今日はお願いしようかな。頼むよ礼奈」
「うん。任せて。料理には自信があるから楽しみにしててね、お兄ちゃん」
俺は礼奈に夕食の支度を任せ、一旦荷物を置きに自分の部屋に戻った。
「会ってはみると言ったものの、どうしたことか」
と誰に言うでもなく呟いた。俺は携帯を取り出し今野のアドレスを押し電話しようとしたが、思いとどまった
「あんなオタメガネ野郎にいったら、明日クラス全員に知られてしまういや、全校に知られるな確
 実に。」
俺は少し、考え佐藤に助けを求めることにした。あいつは女の子にモテるし、こういう時の対処法
を知っていると考えてのことだ。俺は佐藤のアドレス押した。すると、2コールしないうちに
「佐藤浩史です」