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ウエツグ上次
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museum

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信号待ち




B…中央、退屈そうに立っている。 C…本を持ちBの斜め後ろ下手側に立っている。A…舞台袖で待機。

歩道も無く、人も車もあまり通らない狭めの道路。変わった信号機があり、なかなか信号が変わらない。BとCは信号が変わるのを待っている間ゲームをすることにした。信号待ちは二人にとっては当たり前のことなのだが、後からやってきたAは信号機のことを何も知らない。一向に変わらない信号機に苛立ち信号無視をしようとするが。


C・I
中央で信号待ちをしているB。その斜め手前で本を読みながらCも信号が変わるのを待っている。そのうちBはタバコを吸い始める。

C「今日は、なかなか変わりませんね。」
B「そうですね。もう二時間くらいになりますか。」
C「まぁ、最長の十五時間にさえならなければいいですけど。」
B「ですね。あれはさすがにきつい。かといって、他の道も使えませんし。」
C「・・・どうします。もし十五時間変わらなかったら。」
B「うわぁ。嫌ですねぇ。待ちはじめたら帰れないし、どうにか暇つぶしするしかないですね。まぁ、今も十分暇なんですけど。」
C「じゃあ、とりあえず古今東西ゲームするってのはどうですか。」
B「お。いいですね。」
C「お題は〝変わるもの〟で。」
B「なんだか面白そうじゃないですか。」
  Aがやってくる。二人を無視して信号を待つ。
C「じゃあ、私からでいいですか?」
B「ええ。」
C「じゃ、いきますよ。」
  A信号を見上げイライラ。
C「信号」
B「日付」
C「バッター」
  バッターのポーズをとる。
B「ピッチャー」
  ピッチャーのポーズをとする
Bトルネード投法。C空振る。悔しがるC、二人が気になるA
C「表情」
  B〝お!〟という顔。
B「女心」
  C〝あ!〟という顔。 
C「秋の空」
   B〝お!〟という顔。C〝へへん!〟という顔。
B「季節」
C「学校」
B「この二学期からみんなと一緒に勉強することになった小川さんだ。秋に転校生ってのは珍しいが、みんな仲良くしろよ!・・・・。えっと、席は・・・あそこだな!」
C「え!隣かよ!」
B「席」
C「あぁ・・・。いい雰囲気だったのに。じゃあ、習慣」
B かっこつけて
 「流れ!」
  C〝はっ!〟という顔。
C「時代!」
  同じくかっこつける。
  見合う二人。
A「あ、あの。」
  見合う二人。
A「あの!」
  気付く二人。
B「え?」
〝私たち?〟というジェスチャー。
A「そうです。」
C「何ですか?」
A「この信号って壊れてるんですか?」
B「いいえ。」
A「さっきから全く変わんないんですけど。」
C「ああ、そうですね。だから私たちもこうやって暇を潰しをしてるんですよ。」
B「もうかれこれ二時間ぐらい待ってますかね。」
A「は!?二時間!?やっぱ壊れてんじゃないですか!!」
B「だから壊れてませんって。ここではいつものことなんですよ。」
A 全然理解できてない様子
A「はぁー?」
  BとCはAを無視して、またゲームを再開しだす。
作品名:museum 作家名:ウエツグ上次