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結ばれて

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妻自身も認めるドジな状況わかりましたか?ご心配ありがとう。

何も役に立たなかったとしょげる私だったが、実は・・・
あの日の帰り道。
「何かないの?して欲しいこと」
「じゃあ、コンビニ。アイスクリーム買って」
「アイス?」
「そう、病院の帰りは、『頑張ったね』のご褒美でしょ」と微笑む。
きっとまだ、麻酔が効いていても、痛むはずだろう。
私は、車内に妻を残し、コンビニで妻の好むだろうチョコの付いたアイスクリームと
留守番しながら心配しているだろう娘の分を買った。
「はい」
「ありがとう。仕事前に心配かけちゃったね。時間、間に合う?」
妻が心配してくれるのだ。

元はと言えば、私が車の移動を頼んだのが始まり。
事故は、妻の不注意だとしても、その要因のひとつは私にある。

妻を家の前に降ろしたときも
「病院まで迎えに来てくれて、本当は助かったよ。慌てないで、走ってね」と
私の車が、角を曲がり見えなくなるまで手を振っていてくれた。
私は、その姿が見えなくなって、やっと汗拭きように膝に置いていたタオルで
目頭を押さえた。

作品名:結ばれて 作家名:甜茶